手足に傷害を負った！後遺障害認定される？

切断、可動域制限、偽関節、短縮についてそれぞれ何級になるか知りたい！

手足の傷害は弁護士に相談すべき？

このページをご覧のあなたは、このようなことでお悩みではありませんか？

手足の傷害の後遺症について、どのような症状が後遺障害等級の何級にあたるのか具体的に解説。
手足の傷害のお悩みに弁護士がお答えします。

手足の後遺障害等級（切断）

手足や指の切断については、以下のように後遺障害の等級が定められています。

手足の傷害（切断）の後遺障害等級

• ※自動車損害賠償保障法施行令別表第2より抜粋

「○○関節以上で失ったもの」というのは、その関節ピッタリの部分で切断した場合も含みます。 一下肢を膝関節ピッタリのところで切断した場合には、後遺障害4級5号「一下肢をひざ関節以上で失ったもの」に該当するわけです。

また「手指を失ったもの」というのは、第一関節より根本の部分で切断したものを指します。

「足指を失ったもの」というのは、指の根元の関節から切断したものをいいます。

手足の後遺障害等級（関節の可動域制限）

手足の関節の可動域制限については、以下のように後遺障害等級が定められています。

手足の傷害（関節可動域制限）の後遺障害等級

• ※自動車損害賠償保障法施行令別表第2より抜粋

《上肢について》

「上肢の用を全廃したもの」というのは、肩、肘、手首、手指すべてが完全に動かなくなった状態を言い、上腕神経叢の完全麻痺も含みます。

「上肢の用を廃したもの」というのは、当該の関節において以下の3つのうちいずれかを備えたものを指します。

・関節が動かなくなったもの

・関節が完全弛緩性麻痺に陥ったもの、又は麻痺等によりその可動域が健康な方の同じ部位の可動域の10％以下に制限されているもの

・関節を人工関節・人工骨頭に置換し、その可動域が健康な方の同じ部位の可動域の１／２以下に制限されているもの

「上肢の関節の機能に著しい障害を残すもの」というのは以下の2つのうちいずれかを備えたものを指します。

・関節の可動域が健側の可動域角度の１／２以下に制限されているもの

・関節を人工関節・人工骨頭に置換したものの、その可動域が健康な方の同じ部位の可動域の１／２以下に制限されているわけではないもの

「上肢の関節の機能に障害を残すもの」というのは、関節の可動域が健康な方の同じ部位の可動域の３／４以下に制限されているものを指します。

「手指の用を廃したもの」というのは、以下のうちいずれかを備えたものを指します。

・手指の第一関節より指先の骨の１／２以上を失ったもの

・人差し指から小指の第二関節、第三関節もしくは親指の第一関節について、当該の関節が健康側の同じ部位の可動域の１／２以下に制限されているもの

・親指の撓側外転、掌側外転のいずれかが健康側の同じ部位の可動域の１／２以下に制限されているもの

・手指の先の指腹部と側部の深部間隔と表在感覚が完全になくなったもの

なお、「遠位指節間関節を屈伸することができなくなったもの」というのは、第一関節を自分で動かせなくなったかそれに近い状態にあるものを言います。

《下肢について》

「下肢の用を全廃したもの」というのは、股関節、膝、足首、足指すべてが完全に動かなくなった状態を言います。

「下肢の用を廃したもの」というのは、当該の関節において以下の3つのうちいずれかを備えたものを指します。

・関節が動かなくなったもの

・関節が完全弛緩性麻痺に陥ったもの、又は麻痺等によりその可動域が健康な方の同じ部位の可動域の10％以下に制限されているもの

・関節を人工関節・人工骨頭に置換し、その可動域が健康な方の同じ部位の可動域の１／２以下に制限されているもの

「下肢の関節の機能に著しい障害を残すもの」というのは以下の2つのうちいずれかを備えたものを指します。

・関節の可動域が健側の可動域角度の１／２以下に制限されているもの

・関節を人工関節・人工骨頭に置換したものの、その可動域が健康な方の同じ部位の可動域の１／２以下に制限されているわけではないもの

「下肢の関節の機能に障害を残すもの」というのは、関節の可動域が健康な方の同じ部位の可動域の３／４以下に制限されているものを指します。

「足指の用を廃したもの」というのは、以下のうちいずれかを備えたものを指します。

・足の親指の第一関節より指先の骨の１／２以上を失ったもの

・足の親指以外の指について、第一関節以降で切断したもの

・足の人差し指から小指の第二関節と第三関節、足の親指の第一関節の可動域が、健康側の同じ部位の可動域の１／２以下に制限されているもの

手足の後遺障害等級（偽関節）

偽関節、骨の変形については以下のように後遺障害等級が定められています。

手足の傷害（偽関節）の後遺障害等級

• ※自動車損害賠償保障法施行令別表第2より抜粋

偽関節というのは、骨折の治癒が進まず本来曲がるべきでないところが可動する状態を言います。

《上肢について》

「一上肢に偽関節を残し、著しい運動障害を残すもの」とは、次のいずれかに該当する症状のうち、常に硬性補装具を必要とするものを言います。

・上腕骨の骨幹部か骨幹端部（骨の端っこ以外の部分）にゆ合不全を残すもの

・橈骨と尺骨両方の骨幹部か骨幹端部部分にゆ合不全を残すもの

これら2つの条件について、硬性補装具を必要としないレベルのものは、「一上肢に偽関節を残すもの」となります。

また、橈骨と尺骨いずれかの骨幹部か骨幹端部部分にゆ合不全を残すもので、時々硬性補装具を必要とするものに関しても、「一上肢に偽関節を残すもの」となります。

「長管骨に変形を残すもの」というのは、以下のいずれかに該当するものを指します。

・上腕骨が15度以上屈曲して不正ゆ合したもの

・橈骨か尺骨の両方について15度以上屈曲して不正ゆ合したもの

・橈骨か尺骨のいずれかについて、著しく変形して不正ゆ合したもの

・上腕骨、橈骨、尺骨のいずれかの骨端部にゆ合不全を残すもの

・橈骨と尺骨いずれかの骨幹部か骨幹端部部分にゆ合不全を残すもので、硬性補装具を必要としないもの

・上腕骨、橈骨、尺骨のいずれかの骨端部のほとんどを欠損したもの

・上腕骨（骨端部を除く）について直径が２／３以下になったもの

・橈骨と尺骨（それぞれ骨端部を除く）のいずれかについて直径が１／２以下になったもの

・上腕骨が50度以上外旋または内旋変形ゆ合しているもの

《下肢について》

「一下肢に偽関節を残し、著しい運動障害を残すもの」というのは、次のいずれかに該当する症状のうち、常に硬性補装具を必要とするものを言います。

・大腿骨の骨幹部か骨幹端部にゆ合不全を残すもの

・脛骨と腓骨両方の骨幹部か骨幹端部にゆ合不全を残すもの

・脛骨の骨幹部か骨幹端部にゆ合不全を残すもの

これら3つの条件について、硬性補装具を必要としないレベルのものは、「【一下肢に偽関節を残すもの】」となります。

「長管骨に変形を残すもの」というのは、以下のいずれかに該当するものを指します。

・大腿骨が15度以上屈曲して不正ゆ合したもの ・脛骨が15度以上屈曲して不正ゆ合したもの

・腓骨が著しく変形して不正ゆ合したもの

・大腿骨か脛骨の骨端部にゆ合不全を残すもの

・腓骨の骨幹部か骨幹端部にゆ合不全を残すもの

・大腿骨か脛骨の骨端部のほとんどを欠損したもの

・大腿骨か脛骨（それぞれ骨端部を除く）について直径が２／３以下になったもの

・大腿骨が外旋45度以上または内旋30度以上回旋変形ゆ合しているもの

足の後遺障害等級（短縮）

足の短縮については以下のように後遺障害等級が定められています。

手足の傷害（短縮）の後遺障害等級

• ※自動車損害賠償保障法施行令別表第2より抜粋

下肢の短縮については、健康側の足の長さと傷害を負った足の長さを比較することによって等級を認定します。

足の長さについては、上前腸骨棘（骨盤の出っ張り）から内くるぶしまでを測ります。

各後遺障害等級の慰謝料などについて知りたい方はコチラをご覧ください。

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